「この症状があれば必ず肺がん」という症状はありません。
肺がんは、検診や胸部のレントゲン検査などを受けた時に、
偶発的に発見されることもある病気です。
ここにご紹介するのは、検診で肺がんが見つかったお二人です。
ともに早期がんで、治療後もタレントとして、ミュージシャンとして活躍されています。

Profile 河村隆一

1970年、神奈川県生まれ。RYUICHI名でLUNA SEAおよびTourbillonのボーカリストを担当。
2006年に結婚。俳優・小説家・レーサーとしても活動し、
ЯK(アール・ケー)名で音楽プロデューサーとしても活躍している。

診断されたときには「なんで非喫煙の自分が?」という思いでした。
肺腺がんは喫煙者でなくてもなると説明を受け、初めて知りました。
肺がんと診断された時のことをお聞かせください。検診で発見されたのですね。

河村:2018年に人間ドックで肺のCT画像を撮影したところ、1cmぐらいの、すりガラス状の影が見つかりました。これは良性の腫瘍かもしれないと言われましたが、僕は非喫煙者であることもあって、見つかった時には本当にびっくりしました。

人間ドックで検査を受けるきっかけのようなものはあったのでしょうか?

河村:30歳代後半ぐらいから主治医の勧めもあり、年に一回は人間ドックで検査を受けるようにしていました。この検査を続けていなければ、肺がんであることを気付かずに通り過ぎていたかもしれません。

肺がんはどんな状態で見つかりましたか?

河村:ステージは1で非常に早期でした。ただ、胸壁に近い腫瘍で、これがもし悪性だったら、転移のリスクがあるということでしたので、手術を受けることにしました。仕事を調整し、その約7ヵ月後の2019年1月に手術を受けました。診断結果はがんでした。手術をして本当によかったと思いました。

がんの可能性があると医師からお話があった時、どんなお気持ちでしたか。

河村:最初は動揺しないように努めましたが、精神的にはドンと重いものはありました。僕の周りのスタッフや家族には心配をかけましたし、ファンの皆さんに対しても、伝えるのであれば明確に、伝えなくて済むのであれば何もなかったかのように過ごすのがいいなと思っていました。

肺がんであることを公表されたのは手術後ですか?

河村:はいそうです。手術を受け、病室に戻ったときに、ブログで「元気ですよ。全てが終わって、もう大丈夫です。」という形で伝えさせていただきました。

ボーカリストとして、肺がんと診断されて最も懸念されたことはどのようなことでしたか?

河村:肺活量について、すごく心配しました。医師からは今の肺活量の85%ぐらいは残るだろう。歌っていても気付かないか、ロングトーンでギリギリまで声を伸ばしたい時に、呼吸が少し浅くなった感じがあるかもしれない。ただ、肺活量も鍛えられるものなので、きっと戻せる、というお話でした。
僕自身は、今やれることを精一杯やろうって思うタイプなので、声や身体を維持するためのトレーニングも、入院直前まで週3~4日は続けていました。その間も、術後肺活量が落ちたらどのぐらい悪くなるのか、走れなくなるのか、ということはずっと考えていました。術後も許可をいただいて、ジムには比較的早くから通い始めました。

医師や医療従事者の方々から助けられたと思われたことは?

河村:回復を早めるためのリハビリに関するアドバイスなど、様々なことについて的確に教えてくださいました。術後は、息を吸って肺が膨らもうとする時に痛みがグッときましたが、「術後2週間経っているから傷が開くということはまずないので、怖がらなくていい。」と教えていただき、安心できました。

がんに関する正しい知識を得ることで、肺がんとしっかりと向き合えたと感じられたことはありましたか?

河村:実は僕の祖父母が肺がんでした。2人とも喫煙者でしたので、自分が肺がんと診断されたときには、「なんで非喫煙の自分が?」という思いがありました。先生から、肺がんの中にも種類があって、喫煙する方がなりやすいのはまた別の種類の肺がんで、肺腺がんは非喫煙者でもなることがあることの説明を受け、肺がんの種類について初めて知りました。正しい知識を持つことは、病気に立ち向かう上で、とても大事だと思います。

この記事を読まれる方々に、がん検診受診に関する河村さんからのメッセージをお願いします。

現在日本では、3人に1人ががんで亡くなっています。肺がん検診が勧められている40歳になったら検診をしっかり受けて、早期発見をすることが、自分の身体に対する負担を一番軽減することにつながると思います。僕の場合、もし発見が遅れて転移をしていたら、ボーカリストとしての生命が閉じてしまっていた可能性もあったわけです。そういう意味では、早期発見の感謝とともに、もっと自分の身体と向き合わなきゃいけないんだと改めて思うようになりました。
1年前の検診では何も悪いところはなかったけれど、1年後にがんが見つかったんです。健康な方でもしっかりと検診を受けていただきたいと思います。

Profile 青木さやか

1973年、愛知県生まれ。大学卒業後、フリーアナウンサーを経てタレントの道へ。
どこ見てんのよ!」のネタでバラエティー番組でブレイク。2007年に結婚、2010年に離婚。
バラエティー番組やドラマ、舞台などで幅広く活躍している。

いつもどおりなのに、まさか自分が…」という思いでした。
肺腺がんを経験し、正しい知識を持つことがとても重要だと思っています。
2014年に初めて人間ドックを受診されたと伺いました。きっかけは何でしたか?

青木:それまで人間ドックなどの経験はなく、先輩に誘われたことで受けてみました。40歳のときでした。

がんの早期発見やがん検診について、意識されていましたか?

青木:うちはがん家系で、両親も母方の祖父もがんでしたから、がん検診は受けた方がいいよね、というのは頭のなかのどこかにあったようには思います。ただ、自分は健康だと思っていましたし、調子が悪かったわけでもないので、実際のところ自分のこととして考えたことはありませんでした。そんな中、初めて受けた人間ドックの結果が「要再検査」となってびっくりしました。肺がんという病気を、自分のこととして考えたこともなかったので、全く思いがけないことでした。

その時は経過観察となりましたが、3年後に肺腺がんと診断されたのですね。
その診断をどのように受け止められましたか。

青木:受け止めきれなかったというのが正直なところです。生活とかお金のこととか仕事のこと、子供のこと、家のことなど、一気に何もかもが心配になって、いつも見ている景色が全く違って見えました、グレーに見えたっていうんでしょうか。
私の場合、ステージ0というかなり早い段階でがんが見つかったんですけれど、初期でもがんであることの重さというのは、なってみないとわからないんだと思いました。手術のことも、その後の生活もよくわからないし、「手術したら声は出るんだろうか?」といったことも含め心配なことだらけでした。

肺がんについて、わからないことがたくさんあったということですね。

青木:肺は5つに分かれているんですってね。そういうことも知りませんでした。自分自身ががんになって、病気に対する正しい知識というのがとても重要だと感じました。それも、何となく行き当たった情報ではなく、正しい情報を得ることが大切です。一口にがんと言っても、状態やできる場所によって全く違うものだということをしっかり理解すると、「がん=怖い」というイメージだけでは見えなかったものが見えてくると思います。私は、自分自身ががんになってから、がんというものに対する見方が変わり、「がん=命を脅かすもの」だけではないことも知りました。
それは早期に見つかれば、完治できる可能性があるからです。

医師や医療従事者の方々から助けられたと思われたことはありましたか?

青木:それはもう大いにあります。なぜか看護師さんが来ると痛みが楽になるし安心することができました。医師についても手術を受けるならこの方にと思っていましたし、今も思っています。
皆さんそれぞれに、患者である私にすごく寄り添ってくださって、私の環境や状態や不安をしっかりと聞いて受け止めて、一緒に提案をしてくださったことが大きな支えになりました。病気になってみると、そういった方々の支えというのが本当に重要なんだと思いました。

この記事を読まれる方々に、がん検診受診に関する青木さんからのメッセージをお願いします。

青木:ここ数年、「まさか自分が、でも実際にがんだった」ということが世の中にはあるんだなという思いでいました。病気って、咳のような症状が出たり、苦しくなってから見つかるものだと思っていましたけど、何の症状もないのに、がんだったんだということがあるんだと。そして、早く見つかったからこそ元の生活に戻ることができたのも事実です。まだまだ生きなきゃいけない中で、「早く見つかったことは本当に幸運だったんですよ」っていう、医師の言葉通りです。
今も不安がゼロだとは言えませんが、体力的にも元通りになり、普通に生活ができています。舞台に出る仕事をしているので「声が出なくなるんじゃないか」と心配もしましたけれど、そんなこともありません。定期的な検診というのは本当に重要なんだと実感していますし、無理やりにでも人間ドックの受診を勧めてくれた先輩に感謝しています。
この記事を読まれている方に、ぜひがん検診を受けていただきたいです。

イベントレポート

アストラゼネカ、肺がん啓発イベント

知ってもらいたい、肺がんのことを開催し
早期発見」と「定期的ながん検診」の大切さを啓発

肺腺がんをご経験された河村隆一さん、青木さやかさんがスペシャルゲストとして登場

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は、2021年12月9日(木)にベルサール虎ノ門にて、肺がん啓発イベント「 知ってもらいたい、肺がんのこと」を開催いたしました。本イベントは、公益財団法人日本対がん協会、特定非営利活動法人日本肺癌学会、 Lung Ambition Alliance後援により実施され、また特別ゲストとして、ミュージシャンの河村隆一さんとタレントの青木さやかさんが登場しました。

当日は、アストラゼネカ株式会社オンコロジー事業本部 事業本部長 森田慎一郎から「肺がんの早期発見」・「定期的ながん検診」の大切さについて説明を行った後、肺がん専門医師の光冨徹哉先生と岡田守人先生からは、喫煙と関係なく発症する「肺腺がん」や、がんの中でも肺がんが男女合わせて死亡数が多いがん種であること、そして肺がんのステージ1とステージ4における5年生存率の差についてご説明いただき、日本対がん協会 小西宏氏からは、コロナ禍でのがん検診の受診率低下が、早期がんの診断数減少に影響していることから、早期発見についての重要性について概要を説明頂きました。

イベントの最後には肺がんになっていない方にも「知ってもらいたい、肺がんのこと」として、河村隆一さんは「非喫煙でも肺がんが見つかる可能性がある」青木さやかさんは「全く症状が無くても肺がんが見つかる可能性がある」とお話されました。

世代別で見る肺がん検診受診状況

肺がん検診の受診率は、40~69歳の男性で51.0%、女性で41.7%です。
タバコを吸っている人だけでなく、吸っていない人も、肺がんにかかる可能性があります。
喫煙の有無に関わらず、40歳以上の方は、肺がん検診を受けてください。

※厚生労働省平成28年国民生活基礎調査

がんのなかで死亡原因として
最も多い肺がん

肺がんは、日本人男性では、がんによる死亡原因の1位を占め、
女性においても大腸がんに次いで死亡原因の2位となっています。

※がんの統計2018年度版(財団法人がん研究振興財団発行)

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早期(ステージ1)にみつかった
がん患者さんの5年生存率は約8割以上

日本人の肺がん患者さんの5年生存率では、早期(ステージ1)に見つかるほど
5年後の生存率は高いことが示されており、早期発見が大切です。

※がん診療連携拠点病院院内がん登録2010-2011年生存率集計報告書 p.47(国立がん研究センター がん情報サービス)

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肺がんってどんな病気?

がんは誰でもなる可能性のある身近な病気です。日本人の2人に1人が、一生のうちに何らかのがんになるといわれています。がんによる死亡者数は、男性では肺がんが最も多く(全がん死亡の25%)、女性においても大腸癌の16%に次いで、14%を占めています(2018年の推計値)。
まずは肺がんがどんな病気なのかを知っていきましょう。

※がんの統計2018年度版(財団法人がん研究振興財団発行)

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