治療を継続していくなかで、共感しあえる仲間や情報交換できる場がほしいと思うようになるかもしれません。
そんなとき、患者会やブログ、SNS等、患者同士がつながるコミュニティを活用するのも一つの方法です。自分にとって居心地のいい場所を見つけましょう。

CASE

患者会でいろんな情報に触れるようになり、新たな治療の選択肢に出会えた

40代男性|ステージⅢA

患者会

「この治療が効かなければ半年しか生きられない」といわれたときは、自分でどう受け止めていいかわかりませんでした。不安な気持ちや悩みを聞いてもらいたいと思い、患者会を検索してみたのです。自分の症状や治療、そのときの思い等をグループで話し合ったり、ときには医師が来て講演をされたり。そんな中、グループに入ってきてくれた医師に自分の状況を伝えたところ、別の治療法の可能性をとても丁寧に説明してくれました。

患者会でいろんな情報に触れるようになり、新たな治療の選択肢に出会えた

当時は主治医がいう治療法しかないと思い込んでいたのですが、「他にも治療法はある。可能性は低いけど、ご検討ください」といってくれました。そこで別の治療法について詳しく調べて主治医に伝えてみたら、検査していただけることになったのです。主治医以外の医師とお話する機会があったのはよかったですね。本当に救われました。

単なる情報収集だけでなく、共通言語で話せる仲間もできた患者会

60代男性(手術時50代)|ステージⅠB

患者会

患者会ではいろいろなご縁ができました。先日は、オンライン会議ツールで日本中の患者さんが集まるイベントがありました。過去には乳がんや舌がん、胃がん等いろいろな患者会に行きましたが、肺がんの人は肺がんのコミュニティで集まるほうが共通言語で話せるので、話しやすいと思いました。他の種類のがん患者さんたちとは悩みの種類も違うので、同じ肺がん患者さん同士のほうが話がわかりやすいですね。

がん患者とつながることで、つらさや頑張りを共有できる

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

患者会

手術を受けられた人には痛みが残ります。そのため「手術後何年も痛いよね。息苦しさがあるよね」「わかる、わかる」ということもありますし、「次に検査がある」「頑張って乗り越えよう」という気持ちもわかり合えます。そういう人たちとは遠方に住んでいても前からのお友だちのように普通にお付き合いができている。病気や検査のつらさがわかり合えて、お互い励まし合えることが力になります。

おしゃべりサロンでステージや年齢等自分と似た人と交流を持っている

70代男性(手術時60代)|ステージⅠA

患者会

地元に「おしゃべりサロン」という肺がんの患者会があります。開催は2か月に1回で、参加は自由。いつも14~15人が集まって話しています。「今こんな薬を使っていて、こんな副作用が出ている」といったようなことを、仲間からいろいろと聞くことができます。ステージや年齢等が自分と似た人と交流を持つことは大事だと思いますね。いろんなことを聞けて励みになります。

考え方が異なる人の話でも、情報の一つとして役に立つ部分を切り取って参考にする

40代女性|ステージⅠA

SNS

情報を発信している人の性格や考え方が自分とは違っても、情報の一つとしてとりあえず触れるようにしています。たとえば、「医師からはこういわれたけど、私はこうする」と発信している人がいたら、「私ならこうするのにな」と思っても、違う観点からの情報として、医師がいったセリフ等を切り取って参考にする、という感じです。

SNSでステージ・年齢等が自分と似た人と個人的な交流を持っている

40代女性|ステージⅠA

SNS

同じような悩みを持つ人から情報収集したり交流したりするためにSNSを始めました。SNSだと、同じステージの人や同じくらいの年齢、同じ遺伝子タイプ等自分に近い人が見つかります。

SNSは、相互フォローしている人にしか見られない鍵付きアカウントの人が多いので、そういう人に直接メッセージをしてフォローさせてもらっています。知りたい情報があると伝えると皆さん親切に教えてくれるので、内容の濃い情報が得られるように思いますね。

SNSでステージ・年齢等が自分と似た人と個人的な交流を持っている

今後もSNSを使った情報収集は続けると思います。情報はどんどん新しくなっていくので、肺がん治療はいまどうなっているのか気になりますし、SNSはがんと関係なく日常の会話でつながることができます。がんとは関係のないところでも交流できているのが嬉しいですね。

ADVICE

お付き合いのポイントは「全員が同じ考えではない」と知ること

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

体験者からのアドバイス

病気でない人に病気の話をしても、わかっていただけるわけではありません。同じ患者仲間であれば、薬の話や痛み、つらさ、吐き気があったときにどうしたらいいかといった具体的な話ができます。ただ、ブログや患者会で知り合ったからといって、みんなが同じ考えであるとは限りません。いろんな考えがあり、いろんな立場がある。ステージⅣの人から見てステージⅢの人は根治できる可能性があるので、「手術ができていいよね」といった言葉をかけられたり、思われたりすることもあるのです。必ずしも全員が同じ考え方ではないことは知っておくといいかもしれません。

さまざまなコミュニティの中から自分の居心地のいい場所を見つけてほしい

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

体験者からのアドバイス

ブログや患者会等、他の患者さんと知り合う場はいくつもあります。その中からご自分の居心地のいい場所を見つけてほしいと思います。中には自分に合わないところもあるでしょう。最初から最後まで同じコミュニティにいなければいけないわけではありません。私も、何回かウェブサイトを見たり、患者会に足を運んだりしているうちに自分に合う人たちが見つかりました。ブログは特にそうで、この人とお話をしてみたいという人を見つければいいのです。お友だちを見つけたいと思ったら急ぐ必要はありませんし、我慢してお付き合いすることもありません。

監修

国立がん研究センター中央病院
呼吸器外科 科長
渡辺俊一先生