予後とは

病気にかかった患者さんの今後の見通しのことで、病気や治療が進むと、将来、どのような状態になるかを医学的な見地から予測したものです。

「予後が良い(予後良好)」という場合、病気が良くなる可能性が高いことを指し、「予後が悪い(予後不良)」という場合、病気が悪くなる可能性が高いことを指します。

予後という言葉に、“今後生存できる期間”、すなわち余命の意味を込めることもあります。その場合、「予後が良い」とは余命が長い可能性を意味し、「予後が悪い」とは余命が短い可能性を意味します。

肺がんの予後

肺がんの予後は、5年生存率(正しくは5年相対生存率)に基づいて説明されることが多いでしょう。

5年生存率は、診断または治療開始から5年後に生存している患者さんの割合を示したものです。手術でがんを取り除いた後、5年間を再発なしで経過したら治癒したと考えられることも多いので、5年生存率が予後の指標となります。

肺がんの病期(ステージ)別の5年生存率*は、I期(ステージ1)が80.9%、II期(ステージ2)が47.8%、III期(ステージ3)が20.9%、IV期(ステージ4)が4.6%です。
組織型別の5年生存率は、非小細胞肺がんが41.8%、小細胞肺がんが12.3%です。

例えば、5年後に生存している患者さんの割合はIV期よりI期で高いので、I期の予後はIV期より良いといえます。

大腸がんの5年生存率は、I期(ステージ1)が95.5%、IV期が17.5%なので、大腸がんに比べると肺がんは予後の悪いがんといえるでしょう。

肺がんの予後は、治療を受けたか否かによって異なり、治療を受けたのであれば、どのような治療を受けたか、いつから治療を開始したかによっても変わります。また、それぞれの患者さんの体力や他の病気を持っているかどうかなど、いろいろな要素に影響されます。肺がんの治療方法は日々進歩しており、それに伴って肺がんの予後も良くなっていくことが期待されます。

*がん診療連携拠点病院院内がん登録2008年生存率報告書から引用