融合遺伝子とは?

ALK融合遺伝子とは、ALK遺伝子とEML4遺伝子の一部が融合した特殊な遺伝子です。
ALK融合遺伝子からは、機能に異常をきたしたALK融合タンパクが作られます。

ALKタンパク質とは、細胞の表面に存在する分子(タンパク質)で、ALK遺伝子の情報をもとに作られます。正常なALK遺伝子から作られたALKタンパク質の場合、特定のタンパク質が結合すると活性化されて細胞の増殖を促す信号を発信します。しかし、ALK融合遺伝子から作られたALK融合タンパクは、特定のタンパク質が結合しなくても活性化しており、常に細胞の増殖を促す信号を発信しているため、がん細胞が際限なく増えていきます。

ALK融合遺伝子のある肺がんは、非小細胞肺がん全体の約2~5%を占め、非小細胞肺がんのなかでも腺がんの4~5%を占めています。その他の組織型で見つかることはほとんどありません。
ALK融合遺伝子は非喫煙者で見つかることが多いとされていますが、高齢者や喫煙者でもしばしば見つかっています。なお、ALK融合遺伝子とEGFR遺伝子変異、ROS1融合遺伝子が同時に発現することはほとんどありません。

ALK阻害剤について

ALK融合遺伝子が検出されたら、ALK阻害剤で治療を行います。
ALK阻害剤は、ALKのチロシンキナーゼという部位に作用して、細胞増殖を促す信号の伝達を止め、がん細胞を死滅させます。ALK融合遺伝子のある患者さんは、抗がん剤で治療をするよりもALK阻害剤で治療をした方が、がん細胞の縮小効果が大きく、がんが増悪するまでの期間が長いことがわかっています。