喀痰細胞診

扁平上皮癌 喀痰 中拡大

出典:「臨床・病理 肺癌取扱い規約」2016年12月改訂第8版 金原出版株式会社 日本肺癌学会 編

喀痰とは吐き出した痰のことです。肺の組織から剥がれ落ちて痰に混じったがん細胞を検出する検査です。人間の目で喀痰中のがん細胞の有無をチェックします。検査は専門のスクリーナーという技師が行います。

検査の手順は、できるだけ早朝の喀痰を容器に入れ、乾かないようにして提出するだけです。患者さんにとって苦痛のない簡単な検査ですが、肺がんがあれば必ず痰にがん細胞が混じっているとは限らず、喀痰細胞診の結果が正常であったからといって肺がんがないという証拠にはなりません。

そのため喀痰細胞診は何回か繰り返し行うことで、がんがあった場合の診断精度が高まるとされており、通常3回は行って喀痰中のがん細胞の有無を調べることになっています。
医療施設から遠方にお住まいの人、忙しい人などに自宅で3日間痰をためてもらう方法もありますが、どうしても細胞が変性してしまうため、少し見にくい標本になってしまうようです。

細胞診検査では、検体(この場合痰のことです)をスライドグラスの上で伸ばしてアルコールで固定し、染色して顕微鏡で細胞を観察します。がん細胞があると疑われる場合には、スクリーナーとは別に医師が確認するという手順を踏みますので、結果が出るまでは数日かかります。