CT画像の種類

CT画像の種類

診察室で胸部のCTを見せられると黒っぽいものと白っぽいものがあることに気づかれると思います。白いほうを肺野条件、黒いほうを縦隔条件といいます。ほとんどの場合、同じデーターを2種類の出力で見せているのです。

何故このようなことをするのかというと、デジタルデーターの塊を見ても体の内部を想像することはできないからです。判定するためには、もったいないですが一旦アナログデーターに戻し、画像として見る必要があります。CD、DVDあるいはビデオと同じです。

このときに見たいものをある程度強調しないと見落としが発生します。そこで、肺の中の細い血管、気管支、肺胞(肺を構成している小さな袋です)などを検討するためにその部分を強調してフィルムに出力し、白っぽく見えるのが肺野条件です。

一方、心臓、大動脈、リンパ節、食道、脊椎骨などが集中している縦隔の状況を確認するために出力し、黒っぽく見えるのが縦隔条件です。

2種類の出力をしてもデーターは既に撮り終えた1種類ですから、余分にX線を浴びるわけではありません。

造影CT

造影剤を点滴しながらCTを撮ることです。血管に造影剤が入るとその血管はフィルムの上で白く写ります。塊があったとしてその塊の中に細い血管が大量にあればその塊も白っぽく写ります。

これを原理として造影CTの応用範囲は大変に広いものです。この項では肺がんの診断での重要な点だけにとどめます。

肺がんの診断での造影CTの最大の目的はリンパ節転移の確認です。リンパ節は正常でも肺門部、縦隔にたくさんあるのですが、がんが転移すると大きくなります(腫大するといいます)。

このとき血管と区別のつきにくいことが多いのです。そこで造影をすると血管はより白くなって見えます。これで区別がつくというわけです。

また、肺以外の別の臓器への転移を探すときも造影剤を使わないとわかりにくいことが多く、アレルギーがない限りは必須の検査法になります。

造影剤のアレルギーは軽度のものは少なくなく、顔が赤くなる、蕁麻疹が出る、軽いむかつきが出るといったことが時々あります。

また、まれに重いアレルギー症状が起きることもあります。