検査薬剤が母乳にどのくらい影響するの?

授乳期間中に最も気になるのは、今、自分が受けている検査や飲んでいる薬がどの程度母乳に影響するかということではないでしょうか。
検査のときに注意していただきたいのは、造影剤や放射性同位元素(放射線を出す物質)を使用する場合です。
ヨードやガドリニウムの造影剤は、油に溶けにくく、母体に投与された量のヨードでは1%以下、ガドリニウムでは0.04%程度が母乳に排出され、母乳を飲んだ乳児が吸収する量も限られるため、授乳を中断する必要はないと考えられています。心配な場合は、造影剤投与から24時間は授乳を避けるようにしましょう。
一方、シンチグラフィやPET検査など検査薬剤として放射性同位元素(放射線を放出する物質)を静脈注射する検査では、検査後も検査薬剤が排泄されるまで、しばらく(約1日程度)授乳を中断することが勧められます。検査前に搾乳したものか人工乳を他の人が哺乳瓶などで与えるなどの方法があります。
なお、胸部への放射線を用いた検査自体は、母乳に影響を与えることはないと考えられています。

抗がん剤治療中でも授乳できるの?

母乳は人工乳と比較して、新生児に対して免疫・成長・発達・心理面に良い影響を及ぼすだけでなく、産後の母体の回復を促す効果が大きいとされています。
一般に、抗がん剤治療中は授乳を中断する必要があると考えられていますが、薬剤によっては十分な時間をあけることで授乳可能なケースもあります。
初乳だけでも授乳できないか、治療時期を変更して一定期間の授乳ができないかなど、希望を伝えてみましょう。その上で、検査や治療のスケジュールや方法など、さまざまな選択肢を医師や薬剤師と相談してください。
しかし、がん治療を継続する母親にとって授乳が体力面などで負担になる場合は、無理をせずに人工乳を活用することも適切な選択です。