化学療法(抗がん剤治療)とは

化学療法は、がん薬物療法の1つです。
非小細胞肺がんのうち手術の対象とならないものや、小細胞肺がんに対しては化学療法が治療の中心となります。
抗がん剤治療による生存期間の延長効果も報告されています。

抗がん剤の効果について

一般的な社会通念としては、「治療が有効」=「治る」かもしれませんが、がん治療においては、がん細胞におかされている部分(病巣)がなくなったり小さくなることを意味しており、これらの指標で評価を行います。

主な薬物療法と副作用

・肺がんの抗がん剤治療で多く使われるプラチナ併用療法

手術ができないIIIA期(ステージ3A)やIIIB/C期(ステージ3B/C)の一部では、胸部への放射線療法と抗がん剤の併用療法(化学放射線療法)が治療の第一選択となります。IIIB期(ステージ3)の一部とIV期(ステージ4)では抗がん剤治療と緩和療法が中心となります。

抗がん剤治療では、プラチナ製剤と他の抗がん剤を組み合わせたプラチナ併用療法が行われます。通常、3~4週間を1クールとして4回(4クール)繰り返します。抗がん剤には、点滴で投与する薬と飲み薬(経口薬)があり、通院で治療を行えることも多くなっています。

・再発した時に使われる抗がん剤

1回目の化学療法で効果が十分でないときや、治療後に病気が悪化したときには、2回目の化学療法が行われます。2回目の化学療法では、1回目に使用しなかった抗がん剤を使用します。

・抗がん剤と小細胞肺がん

小細胞肺がんでは、抗がん剤治療が主体となります。
限局型では化学療法と胸部放射線療法の併用療法、進展型では化学療法が単独で行われます。
小細胞肺がんに対する化学療法の効果は高く、限局型の約9割、進展型の約7~8割の患者さんでがんの大きさを半分以下に縮小させたという報告もあります。

・化学療法で起きやすい副作用

化学療法(抗がん剤治療)による副作用の種類や頻度は、使うお薬の種類によって異なります。
よくみられる副作用は、吐き気・嘔吐、食欲不振、口内炎、下痢、便秘、全身倦怠感、末梢神経障害(手足のしびれ)、脱毛などです。検査でわかる副作用には、白血球減少、貧血、血小板減少、肝機能障害、腎機能障害、心機能障害、肺障害などがあります。副作用の重症度には個人差があり、まれに命にかかわる副作用がみられることもあります。
副作用のほとんどは一時的なもので、多くは治療後2〜4週間で回復しますが、脱毛と末梢神経障害は回復するまでに数ヵ月かかります。吐き気や嘔吐、口内炎、便秘、下痢などは別のお薬で症状を軽くすることができます。