がん細胞の表面に発現しているEGFR(上皮成長因子受容体)と呼ばれるタンパク質からの信号が細胞内に伝わるとがん細胞が増殖します。この信号の伝達を止め、がん細胞の増殖を抑える薬剤がEGFR-TKIです。

しかし、EGFR-TKIによる治療を続けていると、いったんは効果が得られても、やがてがん細胞が変化し、EGFR-TKIが効きにくくなってしまうことがあります。そのメカニズムにはさまざまなものがありますが、最も頻度が高いのはT790Mという遺伝子変異です。この変異が生じるとEGFRの構造が変化して、既存のEGFR-TKIはEGFRに結合できず、EGFRが発信する信号を止めることができなくなってしまいます。

そこで新たに開発されたのが第三世代EGFR-TKIです。第三世代EGFR-TKIはT790M変異があり、構造が変化したEGFRにも結合して、EGFRが発信する信号を止め、がん細胞が増殖するのを抑制することができます。