肺がん手術の目的と対象

肺がん手術は、肉眼で確認できるがん細胞のすべてを取り除くことにより、治癒を目的とした治療です。
しかし、すべての肺がん患者さんが手術の対象となるわけではありません。手術の対象となるのは、主に次の2つの条件を満たした患者さんです。

  1. 1.
    がん細胞が手術で取り除ける範囲にのみ存在し、すべてを取り除くことが可能なこと。
  2. 2.
    全身状態、年齢、合併する他の病気などから判断して、体力が手術に耐えられること。

肺がんのステージごとの手術法

肺がんのステージ別にみると、非小細胞肺がんではⅠ(ⅠA・ⅠB)・Ⅱ・ⅢA期の一部、小細胞肺がんではⅠ期の患者さんが手術の対象となり、ステージによって手術法が異なります。

非小細胞肺がん

  • IA期:肺葉切除術または肺葉の一部を切除する縮小手術を行い、同時に、周囲のリンパ節を一緒に摘出するリンパ節郭清(かくせい)も行います。
  • IB期、Ⅱ期、ⅢA期の一部:肺葉切除術または片肺のすべてを切除する肺全摘術を行い、同時に、周囲のリンパ節を一緒に摘出するリンパ節郭清も行います。
  • 手術後に再発予防のための化学療法を行うことがあります。

小細胞肺がん

  • Ⅰ期:肺葉切除術または片肺のすべてを切除する肺全摘術を行い、同時に、周囲のリンパ節を一緒に摘出するリンパ節郭清も行います。
  • 手術後に再発予防のための化学療法を行うことがあります。

手術ができない肺がんは

肺がんの手術の対象となるステージであっても、手術に耐えられる体力がないと判断された場合には手術を行いません。さらにステージが進行して、がん細胞の範囲が広がり、手術で取り除くことができない場合も、手術は行いません。これらの患者さんでは、放射線治療、薬物療法などを中心とした治療を行います。