III期非小細胞肺がんでの放射線治療

III期の多くは手術をおこなわず、抗がん剤(化学療法)が可能な場合は抗がん剤と放射線の併用を、抗がん剤が使用できないような場合には無症状であっても単独で放射線を照射することが推奨されています1)

III期の場合でも胸水がたまっているようなときは、放射線照射は第1選択にはなりません(先に紹介しました、緩和的療法としての放射線治療(1)(2)は考慮されます)。

放射線単独で治療する場合、通常分割照射法(1日1回、月曜から金曜までの週5回)で、少なくとも合計60Gy(30回)の照射をおこなうように推奨されています1)

1) 肺癌診療ガイドライン2020年版 NSCLC Ⅲ期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌

III期非小細胞肺がんでの化学放射線療法と免疫療法

化学放射線療法は、放射線治療と抗がん剤による化学療法を組み合わせておこなう治療方法です。
IIIA期の非小細胞肺がんのうち、「手術で完全にがん病巣をとり除くことができ、体力的に手術が可能」と判断された場合は、手術が選択され、術後に化学療法、または化学放射線療法がおこなわれます。術前にこれらの治療をおこなう場合もあります。
IIIA期の非小細胞肺がんのうち、縦隔のリンパ節に転移がある場合や手術で完全にがん病巣をとり除くことが不可能な場合および体力的に手術に耐えられないと判断された場合と、IIIB/C期の非小細胞肺がんで化学放射線療法の適応と判断された場合には、化学放射線療法が治療の第一選択になります。また化学放射線療法後に病勢進行がみられない患者さんに対しては、免疫チェックポイント阻害薬による免疫療法をおこなうこともあります。

化学放射線療法