放射線治療による副作用

放射線療法で起きやすい副作用

放射線治療の副作用は肺臓炎、食道炎、皮膚炎が中心

放射線治療による副作用は主に放射線を照射した部位に起きます。主な副作用として、放射線治療中や終わりごろから症状が強くなる肺臓炎、食道炎、皮膚炎があります。他にだるさ、食欲低下、白血球の減少などが起きることもあります。
肺臓炎は咳や痰の増加、発熱、息切れといった症状で始まります。食道炎は固形物の通りが悪くなり、胸やけや痛みといった症状が出ることもあります。皮膚炎はかゆみをともない、赤くなったり皮がむけたりします。

副作用の症状に対する治療をおこないながら、できるだけ放射線治療を続ける

放射線治療による肺臓炎で症状が出たり、酸素不足(低酸素血症)になったりしたときは、ステロイドなどで治療をおこないます。
食道炎で症状が強いときは、鎮痛剤で症状をやわらげたり、栄養剤の点滴で栄養を補ったりします。皮膚炎には軟こう剤で対処します。
副作用の症状が強いときは症状をやわらげる治療をおこないながら、放射線治療はできるだけ休まずに継続します。放射線治療による副作用は、通常は治療後2週から4週ぐらいで改善します。

副作用の対処法と工夫

副作用の症状に対する治療をおこないながら、できるだけ放射線治療を続ける

監修:日本医科大学 呼吸器内科
 臨床教授 笠原寿郎先生