肺がんとともに生きる人は世界中にいます。海の向こうから届いたメッセージを、あなたへ。

マークさん(2011年、肺がんと診断)

マークさんは、フロリダで妻(31歳)とともに暮らしています。
彼は、2011年にステージIVの非小細胞腺がんと診断されました。

「いつも前向きに、病気に関する知識をできる限り身につけましょう。気になることは常に質問することを心掛け、一度だけの回答で否定されても受け入れることはありません。回答に満足することができない場合でも、さらに多くの医師に質問すれば良いのです」

  • 本記事は、米国在住の患者さん個人の経験や考え方、意見などを紹介しています。そのため、読者の皆様の状況とは異なる場合や、これらの考え方があてはまらない場合、さらに日本の国内事情と異なる記載も含まれていることにご注意ください。

マークさんがこれまでに経験した、がんとの歩み感情友人と家族食事と栄養趣味とレジャー旅行仕事マークさんの視点についてご紹介します。

マークさんのがんとの歩み

  • 2011年にステージIVの非小細胞腺がんと診断される
  • 複数の化学療法
  • 複数の放射線療法
  • 分子標的治療
  • 臨床試験に参加する予定

がんと診断されたとき

私はがんと診断されたとき、大げさではなく打ちのめされた気持ちになりました。がんについては、まったくの無知で、周りに化学療法を受けた知人が多いわけでもありません。あえて一つ挙げるとすれば、がんと診断されたとき、すぐにインターネットで調べました。ただし、統計的な情報に気を取られてしまうことはよくありません。

私は、そのような統計的な情報を新しく更新する役割を担う患者の1人であることを自覚し、可能性はわずかでもいつか統計的な確率データを打ち負かしたいと思っています。私たちは、統計データよりも長く生きることができるということを示したいと思います。
統計的な情報に気を取られてはいけません。統計データはあなたを落胆させてしまいます。


情報を得ること

オンコロジー担当の看護師さんは素晴らしい方々でした。ある意味では、がんの専門医よりも大きな助けになったように思います。看護師さんは1日おきに様子を見に来てくれました。

私は、気になることは質問することを心掛け、回答に満足することができない場合でも、別の側面から聞いて追求していくことが信条です。あなたも回答に満足することができないときには、担当の医師に別の見解を聞きたい旨を伝えるべきです。このような要望で問題が生じるならば、今すぐに新しい医師を探すべきです。

私を担当するがんの専門医は、かなり率直に話してくれます。私に遠慮してはっきりと物事を言わないことの方が好きではありません。私は、しっかりと真実を受け止めることができます。真実に対処することを学べば良いのです。真実に対処する方法を学び、問題点を把握して前に進みましょう。

「私は、気になることは質問することを心掛け、回答に満足することができない場合でも、別の側面から聞いて追求していくことが信条です。あなたも回答に満足することができないときには、担当の医師に別の見解を聞きたい旨を伝えるべきです。このような要望で問題が生じるならば、今すぐに新しい医師を探すべきです」

感情

多くの人は、常に前向きな私を見て、どのように病気とうまく向き合っているのか不思議に思うようです。もちろん、実際に私は幸せです。

調子の悪い日には、インターネットでいろいろなブログを閲覧して、「こんにちは、私も今日は同じ気分ですよ。今の気分から抜け出すために、何かしましたか?」などと質問を書き込んだりします。

他の人が何をしているのか尋ね、自分なりの解釈を試みています。寝てしまうことも良い意味での逃げ道となることがわかりました。

友人と家族

おそらく私と妻は、前よりも親密になったように思います。妻は四六時中、私のことを心配していました。
私と非常に親しい友人は、いつもではありませんが、私のところに歩み寄り助けてくれます。
さらに時には、たとえ知らない人であっても、突然に新たな親友となることもあります。
親密な家族をはじめ、周りの知人も皆、できる限り歩み寄り助けてくれます。

食事と栄養

私たちは、さまざまな栄養素を控えたり、また多く摂取したり、食事を通した健康づくりを心がけています。野菜や果物を多く食べ、全粒粉ではない食パンは控えています。ケールやチャード、ホウレンソウなど青野菜のジュースは好きですね。また抗酸化作用のある食品も多く食べるように努めています。

このような食生活による効果を実感しています。私は動脈血栓の経験もあり、脂肪類をまったく摂取していません。

Ty Bollinger氏の「Cancer - Step Outside the Box」(がん-既成の枠を超える)という書籍を参照しました。彼は、このがん領域を非常によく理解しています。

おそらく、私が最も大きく食生活を変えた部分は糖質や脂肪類の大幅な制限です。ただし100%、完全に控えたわけではありません。周りの人々と一緒に、時には息抜きもしながら人生を楽しみましょう。

私が服用しているサプリメントは、常に担当医に伝えてあります。ただし、それらのサプリメントを服用しても大丈夫ですかとは聞かず、サプリメントの一覧を担当医に見せて、「今の治療に支障をきたすような成分で服用を中止してほしいサプリメントはありますか?」と質問するだけです。

趣味とレジャー

テレビをよく見ますし、ゲームもします。コンピューターのオンラインゲームで他の人と対戦することもあります。毎日、1日に何度もがんのことは考えてしまいますが、ゲームは余計なことを考えずに楽しむことができますね。

Facebookはよく利用しており、いろいろなグループに話しかけて質問をしたり答えたり、本当に多くの時間を過ごしています。

旅行

午後はいつも1、2時間ほど昼寝をしますので長く運転することはできません。

がんになる前は、だいたい月に4、5回飛行機で旅行をしていました。実際に、飛行機のミリオン・マイル・クラブに入っていましたが、2011年に急に退会することになりました。

診断後でも、2回飛行機で旅行しています。実は、感染症を一切もらいたくないのでたくさんの人がいる乗り物を利用することは心配なのです。現在は、近場を旅行しています。本当はバケーションでクルージング旅行を楽しみたいところですが、ここ数年間は行っていません。

仕事

強い化学療法を開始したとき、寝ること以外何もできなくなりました。私は42年間も働いてきたので、非常に大きな影響をもたらされました。

私は自分自身に苛立ち、短い期間でしたが「なぜ自分なんだ」と典型的な苦悩に直面しました。それでも妻からの大きな助けにより乗り越えることができました。

自由な時間を利用して、肺がんに関する団体で支援者となり、学習、調査、研究事業を手伝い、また講演や相談役を引き受けています。

昨年は、診断を受けて間もない患者さんとお話させていただきました。がんの専門医をはじめ、放射線専門医や医療チームのメンバーにさまざまな質問をするよう助言し、患者さんの期待に応える内容を話すことができました。

私は医療チームの必要性を説明し、ノートに回答を記録しながら医療チームのメンバーに質問するよう助言しています。愚かな質問などありません。いろいろな専門家の医師に質問してみましょう。

マークさんの視点

私からの最も重要なアドバイスは、前向きな姿勢を持ち続けるということです。

前向きに考える力は、がんだけでなくさまざまな病気を抱える人々に非常に大きなベネフィットをもたらします。今よりも前向きに考えることを意識すれば、最終的には意識しなくても前向きな姿勢が生まれてきます。

サポートグループに参加する必要性も皆さんにお伝えしています。サポートグループに参加したくない人にも勧めています。もしも3サイクルまたは4サイクルの化学療法や放射線療法を受けて5年、6年の生存を達成した人に会うことができれば、その経験や感じたことを話してくれるでしょう。このような機会を通して最も役立つアドバイスを得ることができます。


2つのこと

1つ目は、自分自身を情けないと思ってはいけません。「なぜ自分なんだ」という苦悩のゲームにはまり込んではいけません。

2つ目は、どのような治療なのか理解して、自分の治療に参加することです。あなたの病気における具体的な変異について、治験データやさまざまな見解を調べることです。現実から目をそらさず、できる限り前向きに考えることです。

しっかりと向き合い、打ち負かすつもりで「よし、肺がんになっても全力で戦うぞ」と宣言しましょう。

「私からの最も重要なアドバイスは、前向きな姿勢を持ち続けるということです」