患者・家族・医療従事者 それぞれの観点から考える、
肺がん治療に望むこと

患者・家族・医療従事者 それぞれの観点から考える、肺がん治療に望むこと

肺がんと告げられたとき、治療が始まったとき、治療方針が変わったとき、患者さんとご家族はどのような思いを抱き、治療に何を求めるのでしょうか?また、医療従事者はその思いにどう応えていけるのでしょうか?
肺がん患者さんとそのご家族、肺がん診療に携わる医師、看護師、総勢6名に、肺がん治療に望むこと、納得できる治療を実現するためにそれぞれができることについて語っていただきました。

1.肺がん診断時の思いと治療決定時の決め手

肺がんを告知されて以来、転移や合併症と向き合いながら治療を続けている患者さんとそのご家族に、一緒に治療に取り組みたいと思える医師との出会い、納得できる治療法にたどり着くまでにやったこと、治療に求めることをお話しいただきました。

2.医療従事者・患者会とのコミュニケーション

初めての治療。効いているのか、これは副作用なのか、どの程度の症状であれば医師に言っていいのか、どう伝えればいいのか、戸惑うことだらけかもしれません。
患者さんが自分の気持ちを医師に伝えるための工夫、医師や看護師が考えるサポート、患者会で得られることについて、それぞれの立場から語っていただきました。
“医師や看護師に頼るためのヒント”を見つけてください。

3.治療変更と価値観の変化〜医療従事者からのメッセージ

治療を変える必要が出てきたとき、どう考え、行動したらよいでしょうか。
患者さんが望む治療を実現するために、患者さん自身にできること、医療従事者ができることをお聞きしました。
“患者さんと医療従事者は運命共同体、患者さんにとってよりよい治療を求める姿勢は同じ”。医師、看護師から患者さんへのメッセージです。

■患者が望む医師から聞いてほしい5つのポイント

NPO法人肺がん患者の会ワンステップ 代表 長谷川 一男 さん

  • 1.これから受ける治療に一番希望することは何ですか?一緒に考えてみませんか?
  • 2.普段はどのような生活を送っていらっしゃいますか?
  • 3.治療を始めてから日常生活は変わっていませんか?
  • 4.医師による診療のほかに、サポートできることはありますか?
  • 5.今、小さなことでも不安に感じていること、わからないこと、迷っていることはありますか?

■医師が望む患者さん・ご家族に話す準備をしてきてほしい5つのポイント

市立岸和田市民病院 腫瘍内科(現 大阪市立大学大学院医学研究科 臨床腫瘍学)
金田 裕靖 先生

  • 1.これからどのような生活を想定・希望して、どのような治療を受けたいと思っているか
  • 2.毎日の生活をどのように過ごしているか
  • 3.治療を受けてから起こっている生活や体調の変化があるか
  • 4.医師やそのほかの医療スタッフからどのようなサポートを受けることを希望するか
  • 5.現在やこれからの治療に対してわからないこと、不安に感じていること

■座談会参加者のみなさん

  • 《司会》川上 祥子さん

    《司会》

    川上 祥子さん

    がん情報サイト「オンコロ」メディカル・プランニング・マネージャー

    看護学生時代にがん体験者の講演を聴き、社会でがんと向き合う人々への支援の必要性を実感。看護師経験を経て2007年にNPO法人キャンサーネットジャパン専任理事、2015年4月から2017年3月まで事務局長を務め、2017年10月より現職。

  • 《患者》小倉 正一さん

    《患者》

    小倉 正一さん

    2015年6月に肺腺がんと診断され治療開始。2017年6月に脳転移、髄膜炎を併発と診断されるも、現在、通院で分子標的治療薬による治療を続けながら仕事に携わっている。

  • 《家族》小倉 越子さん

    《家族》

    小倉 越子さん

    小倉 正一さんの妻。実母をがんで看取った経験があり、そのときの経験も踏まえて、がん治療について積極的に情報を収集し、家族の立場で正一さんをサポートしている。

  • 《患者の会》長谷川 一男さん

    《患者会》

    長谷川 一男さん

    NPO法人肺がん患者の会
    ワンステップ代表

    2010年2月にステージⅣ期の肺がんと診断されて以降、さまざまな治療を経て8年経過中。2015年にワンステップを設立し、全国11の肺がん患者会で構成する「日本肺がん患者連絡会」の代表も務めている。

  • 《医者》金田 裕靖先生

    《医師》

    金田 裕靖先生

    市立岸和田市民病院
    腫瘍内科
    (現 大阪市立大学大学院
    医学研究科 臨床腫瘍学)

    近畿大学医学部卒業後、近畿大学病院で肺がん診療をスタートし、2015年より市立岸和田市民病院 腫瘍内科にて勤務、2018年4月より現職。がん薬物療法専門医として日々多くのがん患者さんの診療に携わっている。

  • 《看護師》春藤 紫乃さん

    《看護師》

    春藤 紫乃さん

    がん・感染症センター
    都立駒込病院 看護部
    がん化学療法看護認定看護師

    血液内科病棟、肝・胆・膵外科病棟で勤務するなかで化学療法を受ける患者さんのサポートをしたいという思いを抱き、がん化学療法看護認定看護師の資格を取得。その後、通院治療センターに勤務。現在は患者サポートセンター看護師長であり、看護外来も担当している。