がんの治療を支えるために、さまざまな公的サポート制度が用意されています。わかりにくい制度を賢く着実に活用するためにサポート制度に関する用語集を用意しました。

近藤明美先生

監修:近藤明美先生
近藤社会保険労務士事務所/特定社会保険労務士 キャリアコンサルタント。
(社)CSRプロジェクト(Cancer Survivors Recruiting)にも参画し、長年にわたって、がん経験者の就労相談に取り組んでいる。

■高額療養費制度

がんの治療は高額になることが多く、その3割ともなれば大変な負担となります。そこで、患者さんの年齢や収入に応じて上限額を設定し、それ以上かかった場合は払い戻される制度となっています。それが「高額療養費制度」です。

■傷病手当金

傷病手当金は、勤務先などで社会保険に加入している方が、肺がん治療による入院、自宅療養などで休業した際に、健康保険加入者とその家族の生活を支えるための給付制度です。

■医療費控除

1年間に一定額を超える医療費を支払った場合に、確定申告の際に税金(所得税)の還付が受けられる制度です。医療機関に支払った分はもちろん、市販薬や、通院の際の公共交通機関の交通費、介護費用なども対象になり、家計が同じ家族の医療費は合算することができます。

■障害年金・障害手当金

がんによって仕事や生活が制限されるようになった場合の公的な支援には、年金として定期的に支給される「障害年金」と一時金として受け取る「障害手当金」とがあります。加入している年金や障害等級などで該当する制度や支給額が異なるので、申請時に相談しましょう。

■障害者手帳

正式には「身体障害者手帳」といい、手帳を提示することで、身体に障害のある方の生活を支援する公的サービスを受けることができます。障害年金や障害手当金と違って現金が支給されることはありませんが、想像以上に多様なサービスが受けられるので、可能であれば取得しておくことをおすすめします。

■介護保険

介護保険は、病気などにより日常生活において介護が必要な方に対して、必要な給付(介護サービス)を行う制度です。原則として65歳以上の第1号被保険者の方が対象ですが、特定疾患(関節リウマチ、末期がんなど)と診断された40〜64歳の第2号被保険者の方も対象となります。

監修の近藤先生からメッセージ

高額療養費制度は医療費がかさみがちな時期にはとてもありがたい制度ですが、やはり多額の現金を用意するなど負担も大きいもの。そこで、治療計画が決まったら、すぐに「限度額適用認定証」を申請し、取得しておきましょう。通院などでも使えるので、保険証と一緒に出すとよいでしょう。

近藤明美先生

近藤明美先生
近藤社会保険労務士事務所、特定社会保険労務士、キャリアコンサルタント。
(社)CSRプロジェクト(Cancer Survivors Recruiting)にも参画し、長年にわたって、がん経験者の就労相談に取り組んでいる。