がん細胞の種類

肺がんは、がん細胞を顕微鏡で見ることによって、4つの組織型に分類されます。また組織型によって、特徴やできる部位が異なります。自分のがん細胞の組織型をきちんと把握して、今後の治療について主治医とよく話し合いましょう。

組織型による分類

組織型 特徴 発生しやすい部位
腺癌
  • 女性やタバコを吸わない人に多い
  • 肺がん全体の半数程度
肺の奥のほう(肺野部)
扁平上皮癌
  • タバコとの関連が強い
  • 肺がん全体の25~30%
肺の入り口近く(肺門部)
大細胞癌
  • 大きな細胞からなる
  • 肺がん全体のうち数%
肺の奥のほう(肺野部)
小細胞癌
  • 他の組織型の肺がんに比べて細胞が小さい
  • 発育成長が早く、転移しやすい
  • 肺がん全体の10~15%
肺の入り口近く(肺門部)

腺癌

唾液の出る唾液腺や胃液の出る胃腺などの腺組織とよく似た形をしているがんのことです。腺癌は、多くの場合、肺の奥のほう(肺野部)の細かく枝分かれした先にできます。女性やタバコを吸わない人にできる肺がんの多くがこの腺癌で、肺がん全体の半数程度を占めます。

腺癌 腺癌

扁平上皮癌

皮膚や粘膜など体の大部分をおおっている組織である扁平上皮によく似た形をしているがんのことです。扁平上皮癌はタバコとの関係がきわめて濃厚で、大部分は肺の入り口に近い肺門部にでき、肺がん全体の25~30%を占めます。

扁平上皮癌 扁平上皮癌

大細胞癌

扁平上皮や腺など、体の正常な組織に似たところがないがんのうち、細胞の大きなものを大細胞癌といいます。主に肺の奥のほう(肺野部)の細かく枝分かれした先にできます。大細胞癌は、肺がんのうち数%を占めるくらいです。

大細胞癌

小細胞癌

扁平上皮や腺など、体の正常な組織に似たところがないがんのうち、細胞の小さなものを小細胞癌といいます。小細胞癌は、他の組織型に比べて、発育成長が早く、転移もしやすいのが特徴です。多くは肺の入り口に近い肺門部にでき、肺がん全体の10~15%を占めます。

小細胞癌 小細胞癌

その他の分類による肺がんの種類

治療方法でみると、肺がんは大きく分けて、非小細胞癌(腺癌・扁平上皮癌・大細胞癌)と小細胞癌で分けられます。

治療方法による分類

特徴
非小細胞癌
  • 手術による治療が中心
  • 再発予防のために術後に抗がん剤による治療を行うこともある
  • 手術が難しい場合は放射線治療を行い、さらに進行すると薬物療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤)が中心になる
小細胞癌
  • 手術が可能な早期に発見されることが少ないため、抗がん剤による治療が中心になる
  • 放射線治療を併用することもある

その他、肺がんはがんの発生部位によって肺門型肺がんと肺野型肺がんに分けられます。

発生部位による分類

特徴
肺門型肺がん
  • 肺の中心部にあたる、太い気管支が細かく分かれ肺に入っていく部分にできるがん
  • ヘビースモーカーに多い
  • 初期にX線で発見するのは難しいが、比較的早い時期から咳、痰、血痰などの症状が出たり、喀痰中にがん細胞が現れたりする
肺野型肺がん
  • 肺門の先の肺の奥のほうにできるがん
  • タバコを吸わない人にも発生する
  • 症状が出にくいが、比較的早い時期から X 線検査やCT 検査などで発見できる

肺門型肺がんと肺野型肺がん

肺門型肺がんと肺野型肺がん