市民公開講座 - 2023年11月開催(東京・オンライン)

いきる「みかた」を見つけるオンラインセミナー
肺がん治療 UP TO DATE~納得の治療のためにいま、できること

と き:2023年11月19日
ところ:ハイブリッド開催:YouTube Live & オンサイト(フクラシア品川クリスタル)
共 催:NPO法人 肺がん患者の会ワンステップ/アストラゼネカ株式会社

肺がん治療は日々進歩している一方で、その選択肢はますます多様化しています。
今回のオンラインセミナーでは多様化する肺がん治療について、前半にがんの薬物療法に携わる内科医と薬剤師の先生方にご講演いただき、後半には根治手術後に術後補助療法を受けられた患者さんにもご参加いただきました。肺がん治療に対する患者さんの思いに耳を傾けながら、術後補助療法の目的、新しい治療薬の可能性、副作用への対処法、患者会の意義などについて、4部構成でお話しいただきました。

1.肺がん治療のこれまでの流れと今後への期待

肺がんの薬物療法の方向性は大きく2つあり、1つは根治手術後の再発・再燃の予防1)、もう1つはがんの進行抑制と余命延長です2)。いずれの場合も副作用の管理が重要です。肺がんの薬物療法の留意点と課題について、国立がん研究センター東病院の呼吸器内科医、善家義貴先生にお話しいただきました。

2.肺がん治療薬の副作用とその対処法

肺がん治療では分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬といった治療選択肢が増えてきました。それぞれの薬物治療においても、起こりやすい副作用は存在します。その副作用の特徴と患者さんご自身でできる対処法について、JR東京総合病院の薬剤師、河原陽介先生にお話しいただきました。

3.術後補助療法の前後で困ったこと

根治手術をおこなうと画像上はがんが見えなくなるため、そのあとの術後補助療法の必要性の判断は難しいのが現状です。患者さんは何を基準に判断したらよいのでしょう。また、もし開始したとして、途中でやめてもよいのでしょうか。わからないことはたくさんあります。義家先生には内科医の視点から、河原先生には薬剤師の視点から、それぞれご助言いただきました。

4.参加して実感する患者会のありがたさ

肺がんの患者会は全国に16あり、コロナ禍以降はオンラインで開催される患者会も増えています。初めは患者会に参加することをためらう方も多いですが、一度勇気を出して飛び込めば、そこには心から共感できる仲間や勇気を与えてくれるがんの先輩や、今後の生き方の目標となるロールモデルとの出会いがあります。患者会「ワンステップ」の長谷川一男理事長と会員おふたりに、患者会の恩恵について語っていただきました。

  • ※本セミナーの内容は、NPO法人 肺がん患者の会ワンステップのYouTubeにて、閲覧することができます。
  • 1)国立がん研究センターがん情報サービス
  • 2)日本肺癌学会編:患者さんと家族のための肺がんガイドブック2023年版, 金原出版株式会社

2023年11月19日市民公開講座当時の内容です。